幻想生物相

龍の子供が見ている世界を聞き取り情報公開していくブログです。

新潟県新潟市秋葉区 秋葉神社・堀出神社 鎮守神社・産土神社と龍神の代替わり

産土神社と鎮守神

私の実家は新潟市秋葉区、旧新津市にあります。立地上、我が家が昔からお世話になっている神社は二つあります。秋葉山入り口にある秋葉神社新津市街にある堀出神社です。
亡くなった祖父が管理の一環を担っていたのが秋葉神社。通いやすさから、家族が初詣などによく選ぶのが堀出神社です。家ぐるみでどちらの氏子かといえば、秋葉神社のほうでしょう(典型的な日本の一般庶民なので、同時に檀家としてお世話になっているお寺もありますが、今回の話には関係しないので省きます)。
ところで、産土神社と鎮守神社という概念があります。生まれる前から死後まで個人の面倒を見てくれる神社が産土神社。住処を構えている土地を守護している神社が鎮守神社です。自分の場合、どちらが(あるいはどちらかだけが)産土神社・鎮守神社だったりするのかな、と思って黒曜ちゃんに質問しました。産土神社は堀出神社、鎮守神社は秋葉神社というのが彼の答えでした。黒鉄ちゃんも同じ意見でした。
これらの神社は黒曜ちゃんと一緒にご挨拶にも行きましたし、個人行動を好む黒鉄ちゃんに至っては毎日のように通い神様方にお世話になっております。

 

秋葉神社の概要

 

秋葉神社の主要なご祭神は大己貴命大国主命)様であり、ここでのお祈りは大己貴命様に届けられます。しかし、霊的にこの神社の運営権を任されているのは秋葉三尺坊大権現様という烏天狗の神様であり、さらにその部下である烏天狗様が秋葉権現様の命を受けて新潟市秋葉区秋葉神社を管理・守護しています。
いらっしゃる烏天狗様は風の力の神様(秋葉山は風と土の力が強いようです)で、お名前は黒鉄ちゃんによれば『秋彦』様。秋葉山の秋彦様とは繋がりが分かりやすすぎて、私の創作と疑われても仕方ないとは思います。ですが黒鉄ちゃんはこれで間違いないと言いました。正式名称はもっと長いですが、秋彦様とお呼びして問題ないようです。
新潟・福島・山形県境に跨る飯豊山の出身で、約400歳の男性。1763年に現在の場所に神社が建立されてから、ずっと神社の守護をされています。豪快で荒々しくも温かい人柄だそうです。
住所名に秋葉とつく範囲のみならず、その周辺地域の鎮守神社の役割を担っているところです。具体的には、地名に秋葉とつく地域を中心として、東は阿賀野川・早出川をいくらか超えて旧京ヶ瀬村を全て含む。南は五泉市を僅かに含み、猿橋、船越、山崎といった地域まで(北五泉駅までは行かない)。西は信濃川を超えない範囲、旧小須戸町を全て含む(旧小須戸町と田上町の境界線がそのまま守備範囲の境界となる)。北は江南区に食い込み、旧横越町を全て含む。二本木、城所は含むが、地名に『亀田』とつくエリアまで(亀田駅周辺)行くと範囲外になる。信濃川北陸自動車道が直角に交わる付近(祖父興野、曽野木など)は範囲に含む(鳥屋野潟、スタジアムまで行くと範囲から外れる)。こう書くと物凄く広いですが、実際は他の神社と『鎮守神社として守る範囲』は重複しています。鎮守神社にも、本当に近所の方々のみを守る神社と、ある程度広域に人々を守り、前者の守備範囲をいくつも内包する神社があるらしく、秋葉神社は後者で、前者の密着型鎮守神社を統括しているそうです。

私の場合、亡くなった祖父が管理に関わっていたこともあり、こちらの秋彦様が最も親しみを持って見守ってくださっている神様だそうです。
私のみならず、鎮守神社として担当している範囲の住人の顔や名前を完璧に覚えています。約400歳の秋彦様からすれば現在生きている人間は皆小僧で小娘なので、私も両親も祖父も、近所のお爺様お婆様も、ついでに黒龍ちゃんたちも一様に呼び捨てです。
私が突然黒龍ちゃんたちと付き合い始めたのは不思議で仕方ないそうですが、同年代の子たちと比べても子供の頃から変な趣味の奴だと認識していたため、あいつならそういうこともあるか、という感想を持たれたようです。
このように親しみを持って守ってくださっている秋彦様ですが、土地の住民を守護する神様なので、私個人が仮に遠くへ越しても守護は失いませんが、一族の者(具体的には両親)が一人もあの土地に住まなくなれば縁が切れてしまうようです。

 

堀出神社の概要

 

堀出神社のご祭神は伊邪那岐様と伊邪那美様です。このうち、堀出神社に寄せられたお祈りを聞き届けてくださるのは伊邪那岐様だとのことです。ですが伊邪那岐様方は普段この神社にはいないようで、代わりに伊邪那岐様の命を受けた神霊の方が神社に住まい、守護してくださっています。
伊邪那岐様の名代となっている神様は、元々新津の地に生きていた人間の魂です。二人いらっしゃり、協力してお務めを果たしておられます。
お二人の背景は共通しています。新津の名家、大庄屋として名高い『桂家』というお家柄があるのですが、その一族で、約200年前に生きていた方々です。従兄弟の関係で、両方男性。黒龍ちゃんたちが見る姿では神職の装いをしていらっしゃるようですが、生前は神職ではありませんでした。当主経験者ではありません。少なくともインターネット上では生前の彼らの名は見つけられないそうです。
やはり黒鉄ちゃんの情報によれば、お二方のお名前は五十代で亡くなった『桂タカノリ』様と二十代で亡くなった『桂タカヒロ』様。タカヒロ様のお名前は『誉裕』と表記するようですがタカノリ様の漢字表記は分からないそうです(『タカ』は『誉』)。亡くなった時点(年齢)でのお姿を現しておられるようです。性格面でも似通っているようで、真面目で誠実、優しい方々だそうです。
1573年の建立時には別の方が初代の代理神として任命されたようですが、約200年前、今のお二方に交代しました。よって先述のお二方は二代目の代理神です。
私の産土神としての役割を担っているのはご祭神の伊邪那岐様。秋葉神社鎮守神社として担当している範囲よりも更に広い土地の出身者を産土神として守り続けてくださっているとのことです。
伊邪那岐様はやはり担当者の顔と名前を把握してくださっているようですが、実際に神社を守護しておられる桂様方はそこまでは記憶していないようです。しかし、堀出神社が産土神社となっている人間には通し番号のようなものが付与されているらしく、参拝すればその人間が産土神社として関係を持っていることは分かるようです。私は『黒龍を連れてくる人』とは認識されたようです。
参拝時にお会いできるのはどちらか片方である時も二人ともが表に出ている場合もあります、ある夜に黒鉄ちゃんが一人で訪れた際は、神社を狙う悪質な何かから二人掛かりで防御されていたそうです。

 

秋葉神社と堀出神社の神様方はお互い必要に応じて交流されているようです。秋彦様からすれば堀出神社の桂様方も生者同様まだまだ子供同然なので、本名呼び捨てでお呼びしているようです。逆に桂様方は自分達よりも遥か昔から生きている化生の者への畏敬の念から『秋彦様』とお呼びしているそうです。
黒龍ちゃんたちは秋彦様からは撫でてもらえるなど可愛がられていますが、元々人間霊である桂様方にとっては畏れ多い存在であるようで、様付けで呼ばれているとのことです。黒鉄ちゃんは内心、もっと気安くしてくれていいのに……と思っています。

 

龍神の代替わり

 

黒鉄ちゃんの話を汲み取って存在に気付けるまでだいぶ時間がかかったのですが、秋葉神社が建立されている秋葉山には龍が一人います。白龍の子供で、彼は秋葉山龍神候補です。
元々、秋葉山には立派な龍神様がいらっしゃいました。その白龍の龍神様は、九頭龍大神様のお召しにより、日本全体を守護する力をつけるべく、秋葉山の守護者を卒業して戸隠神社に修行に出ました。準備期間中に後継者は見つけられず、秋葉山龍神不在の土地となりました。1991年秋のことです。
土地を守護する龍神となるには条件があります。『その土地以外の気を受けて誕生した存在ではないこと』です。回りくどい表現となったのは、この条件に当てはまるパターンが二つ考えられるためです。一つはその土地の気から誕生した龍。もう一つは誕生に際し特定のどこの土地の気も含まれていない龍です。小龍ちゃん派遣によりやってくる龍は、特定の土地の気を含まず天の気のみから生まれているため。どの土地の龍神にもなることができます。
最初に私のところに来た黒曜ちゃんも、上述の白龍様のように九頭龍大神様のお召しを受けた黒龍様が、黒曜ちゃんを後継者にと望んだため彼らの下に修行に出たのです。こちらの龍神様の旅立ちは二年後に予定されていますが、いくら黒曜ちゃんが頑張り屋でも二年で土地の龍神を引き継ぐことはできません。龍神様の奥様は土地に残るため、彼女の下でいずれ龍神の座を受け継ぐべく修行を続けます。
秋葉山の先代龍神様も旅立ちの日までに後継者を得ることを望んでいましたが、秋葉山から新しい龍が誕生することも、天の気のみを宿す龍が訪れることもなく、後継者を確保することが叶わなかったのです。
九頭龍大神様の招待は絶対で、期日を変更することもできないため、やむを得ず先代様は龍神不在となる土地を残して旅立ちました。しかし、龍神不在となった土地の気は荒れていきます。気が荒れた土地は不幸を招きます。気の荒廃が目に余る水準となった2017年春、先代様は自ら後継者を創造することを決めます。
先代様自身の気と秋葉山の気を混ぜ合わせて、新たな白龍が誕生しました。今だ戸隠神社で修業を続ける身である先代様は、息子にして後継者である小龍を秋彦様並びに数多の山の精霊たちに託しました。
龍が男女の和合によらず自分一人の力で新たな龍を産み出す場合、多大な負担がかかります。それ故、土地を離れると同時に後継者を創造するということはできなかったのです。次世代を生み出したことにより、先代様は戸隠神社での修行により積み上げた力を数年分失いました。
生まれた白龍ちゃんは秋彦様と実の親子のような関係を築き、山の精霊たちにも可愛がられ、日々修行に励んでいます。普段は秋葉公園アスレチック広場にいることが多いようです。公園や神社を訪れる人間のサポートをすることがこの白龍ちゃんの修行です。白龍ちゃんは公園で楽しむ人間を見ると嬉しいようです。
白龍ちゃんの目下の課題は、ある浮かばれない霊の浄化です。詳しい場所は風評被害防止のため記載しませんが、山のとある場所に、恨みを抱いて亡くなったヒトではない存在の霊が留まっています。その怒りを解きほぐして昇天させることが白龍ちゃんの現在も目標の一つです。白龍ちゃんが自力で成し遂げないといけないので、私のところの黒龍ちゃんたちは手助けできません。これを達成しても即龍神を名乗れるようになる訳ではありませんが、やり遂げた暁には大きな前進となるでしょう。(追記:この霊は白龍ちゃんの行動により浄化され天国に向かいました。今も訪問者を助けるという形で白龍ちゃんの修行は続いています)

 

神様方の心遣い

 

黒鉄ちゃんは邪気祓いのお勤めを始めてから、日参していた秋葉神社や堀出神社に行くことができなくなっていました。黒鉄ちゃんは私に、両神社に参拝して自分の現状を伝えて欲しいと頼んできました。
両社の神様方は黒鉄ちゃんが突然来なくなったことを心配していました。しかし、弥彦神社での邪気祓いを伝えたところ、幼い黒鉄ちゃんが過酷な勤めに取り組んでいると知りもっと心配になったそうです。
秋葉神社の秋彦様は「チビなのにそんな過酷な邪気祓いして大丈夫か?」と心配し、即座に故郷の飯豊山から部下の若い男性烏天狗を三人招集し、弥彦神社での邪気祓いの増員として送り込んでくださいました。それだけでなく、黒鉄ちゃんに邪気祓いのコツや秋葉権現様の秘術を授けてくださいました。部下の烏天狗さんも荒々しい性格だそうで、「チビ、気合入れてけよ!」といったノリでバシバシと黒鉄ちゃんを可愛がってくれているようです。また、自ら神社付近を守る結界も張り始めました。
堀出神社の桂様方は部下を持っていませんが、新津を守護するため結界を張ってくださいました。また、黒鉄ちゃんの身を非常に案じてくださいました。

 

私が幼少時から何気なく訪れていた神社にこのような生き生きした存在がいらっしゃると知れたことは、間違いなく私の人生において大きな財産となりました。