幻想生物相

龍の子供が見ている世界を聞き取り情報公開していくブログです。

龍の使命と進路の実例

双子龍の誕生とその使命

 

日々立派な龍神になるために頑張っている黒鉄ちゃんですが、去る夏至の日から新たなお役目を担うことになりました。夏至弥彦神社にて生まれた二人の赤ちゃん龍の子守り・教育係です。
伊夜日子大神(天香山命)様とその奥方様である妻戸大神(熟穂屋姫命)様、そして夏至の太陽の力を受けて弥彦山の気から生み出されたこの二人には、越後を守る要となる使命が課せられています。越後一宮である弥彦神社に強力な龍が宿ることで、越後全体を守ることに繋がるのだそうです。
新潟県』ではなく『越後』という言い回しなのは、五頭山の透明龍さんが教えてくださったのですが、佐渡島は霊的な管轄が別物となっているからです。佐渡島の主は二ツ岩神社におられる二ツ岩大明神(団三郎狸)様、守護する龍神佐渡金山におられる金龍様だそうです。
守りの力を担当する活発な黒龍ちゃんと癒しの力を担当する人懐こい緑龍ちゃんのコンビです。双子のような間柄ですが、どちらが兄で弟というのはないらしいです。というか、お互い自分の方が兄だと主張し譲らないらしいです。
弥彦神社でこの二人の赤ちゃんを育てているのは黒鉄ちゃん一人ではありません。護摩堂山から現地の龍神様から派遣されてきた大人の黒龍さんも一緒です。前述も透明龍さんも、それまでは他の場所でお仕事していましたが、赤ちゃんが産まれると同時に弥彦神社にやってきて、そこに留まって子守りは担当しないものの伊夜日子大神様のサポートを続けておられます。
産まれた当日、即ち夏至の夜は一晩中眠らずにいたようですが、その後は頻繁に昼寝したり起きたりを繰り返すようになりました。夜は安定して眠っているようです。
完全な赤ちゃんとしてつきっきりで子守りを必要とする期間は長くはありませんでした。ある程度成長して頻繁な昼寝もしなくなったので、7月2日から本格的なお勉強を始めました。黒鉄ちゃんが冒険先で神様方から習った飯縄法や武術を教え、もう一人の黒龍さんが様々な知識を教えています。
これにより黒鉄ちゃんにも(慣れない任務は増えましたが)時間的な余裕ができ、子守りを始めてからご挨拶に行けていなかった、三条八幡宮秋葉神社・堀出神社・五頭山龍神様、主であるワシ様とフクロウ様、猿天狗夫妻様)・護摩堂山(龍神様)・黒曜ちゃんと龍神夫妻様の居場所(八木神社や粟ヶ岳)…といった場所にまた顔を出せるようになりました。
飯縄法は3日目にして完璧には程遠いもののそれなりにできるようになってきたようですが、武術はまだまだといったところだそうです(7月4日時点)。もう一人の黒龍さんは、歴史、自然、神様、人間……と幅広い内容を教えているようです。
プライベートな雑談として、黒鉄ちゃんはこれまでの冒険や任務の話を赤ちゃんたちに聞かせています。赤ちゃんたちは弥彦神社で力の要となる使命を持っているので、これからもずっと弥彦神社から離れることはできません。なので、黒鉄ちゃんが語る外の世界の出来事は、羨ましさ、憧れ、尊敬といった感情をもって耳を傾けているそうです。
同じ日に三条八幡宮にも鋼(金属)の龍の赤ちゃんが産まれ、龍神である紅龍様の庇護のもと育っていますが、この子は使命を持っておらず、よって英才教育や神様の力に特別影響を受けるといったこともないため、自然な形でゆっくり育っているようです。いずれ独り立ちしますが、それまであと数年は神社でこのまま育つのではないかというのが黒鉄ちゃんの予測です。
逆に言えば、弥彦神社の双子龍は、生み出した神様との繋がりが深く神様の力を日々強く受ける環境にあり、使命を果たすための本格的な修行もしているため、とても成長が早いのです。

 

龍の成長、新天地へと旅立つ龍

 

龍も他の全ての生物と同じく、赤ちゃんとして産まれて成長していきます。龍には寿命がなく、成長にも制限がありません。タンパク質の肉体はありませんが霊体の形は持っており、そのサイズも無限に成長していきます。
黒鉄ちゃんの場合、生まれた時は50cmくらいで、現在は子守りなど様々な使命に挑戦したり神様方から多くを学んだりなどの経験により成長し、全長10kmくらいに育ったそうです。
参考までに、7月4日時点の黒鉄ちゃんの仲間たちの身長です。護摩堂山の黒龍さん(75歳)は130km、五頭山の透明龍さん(150歳)は2500km、弥彦神社の赤ちゃんたちは5m、三条八幡宮の赤ちゃんは1mだそうです。
成長に限界はないので、年を経た強力な龍は、地球一周サイズ(4万km)、地球から月まで届くサイズ(38万km)を始め天文学的な身長に育つのも当たり前で、九頭龍大神様に至っては太陽系の直系より大きいらしいです。
もちろん、そのサイズのまま神社や山などに収まっているのではありません。龍たちは住む・活動する環境に合わせて、適切なサイズに縮んで生活しています。弥彦神社に集っている龍たちは70cmほどに縮んでいるとのことです。
寿命がなく無限に育つ龍が日々産まれているとなると、地球は龍に埋め尽くされているのか? と思われるかもしれません。実際、埋め尽くされているとまでは言わなくても、人間が考えるほど珍しい存在ではなく、あちこちに沢山の龍が暮らしています。そして霊的な存在なので、増えすぎて生態系が壊れるなどもなく、むしろ龍が増えるほど地上の陽気が増えて、肉体を持つ全ての生き物にとって心地良い環境になっていくのです。
また、地球上で産まれた全ての龍が永遠に地球に留まる訳ではありません。修行などの目的のため、他の星や別世界(別次元、別宇宙)に旅立つ龍もいます。ですが絶え間ない龍の誕生により、年々地上の龍が増えているのは間違いないようです。

黒鉄ちゃんが冒険先で遭遇した龍の中に『太陽の龍』『月の龍』『星の龍』という珍しい種族の個体がいましたが、彼らこそ代表的な他惑星に移住できる龍だそうです。龍は生命がいる星でないと産まれることができないので、太陽系の他惑星で自然発生することはありませんが、地球で産まれたこれらの龍が移住して住み着いているようです。
太陽の龍は『太陽の力を世界に巡らせる』役目を負っています。恒星に住むことはできませんが(恒星から龍とは異なる霊的生命体が産まれることはあります)、水星、金星、火星、小惑星帯の各小惑星に移住して太陽の力を巡らせる仕事をしている太陽の龍がいます。木星まで行くと太陽から遠すぎて住めないそうです。
月の龍は地球で産まれ、ある程度成長すると全員が一旦月に移住します。そして月と地球の霊的な繋がりを保ち、月の力を地球に届ける仕事をします。しかし一部の個体が月読命様やギリシャ神話のアルテミス様など月に関係する神様に仕えたり(西洋などの神様には西洋ドラゴン体形の月の龍がお仕えするそうです)、霊的に月と繋がるパワースポットを守るために(場所は教えられないそうです)地球に戻ってきます。地球上にいる月の龍は、成長途中の子供か、前述の役目を果たしている個体かのどちらかと考えていいそうです。月に太陽の龍や星の龍はおらず、月の龍や精霊(人型以外にも、ウサギ、カニ、ワニなど、各地で月の模様に見立てられている生物の形をしているようです)だけが住んでいるらしいです。
星の龍は宇宙のどこにでも行けて、どこの星にも住めます。恒星にも住めるので太陽に移住した個体もいますし、冥王星やその先まで巡る彗星にも住んでいます。多くが宇宙に旅立ちますが、地球に残る個体も少しはいます。白神山地で黒鉄ちゃんが出会った星の龍さんは地球から眺める星空が好きで地球に住み続けているそうです。
透明龍も恒星でも彗星でも住むことはできるらしいですが、そもそも透明龍は地球において大切な様々な使命を授けられているので、他の星に移住はしないそうです。鋼(金属)の龍は地球型(岩石)惑星なら移住できるそうです。
それ以外の多くの種族は地球でしか生きられませんが、宇宙空間を飛ぶことはどの龍もできるそうです。そして、地球に似た環境の、生命を育む惑星があれば、どの種の龍も移住できるそうです。実際そんな星があるかは教えられないと言われました。また、いつか人類が月や火星など他天体に定住する時代が来れば、居住コロニーの外が手つかずで生命のないままの土地であっても、星全体が生命活動がある世界とみなされ、その星からも龍や精霊が産まれるようになるそうです。
この宇宙の他の星ですらない、別の世界に移住することはどの種の龍もできます。特殊な場所で特殊な工程を踏む必要がありますが資格は不要で、戻ってくるのも自由です。この地球そっくりなパラレルワールドから、ファンタジー物語の舞台としか思えないような世界まで、無数の異世界が存在するようです。
場所・工程の縛りを無視して自由に別世界と行き来できる龍も存在します。これは種族によるものではなく、特別な役割を任された龍にのみ許される能力だそうです。彼らは異世界の存在にこの地球の光景を見せたり、この地球の住人と異世界の住人の交信を繋げることもできます。しかし、何故その役割を与えられたのか、何の目的のために与えられた能力なのかは人間には教えられないそうです。

 

二人の龍が選んだ道

 

先程、弥彦神社の子守り仲間である護摩堂山の黒龍さんは75歳と書きました。具体的な誕生日は1945年8月15日。もうすぐ76歳ですね。……この日付、日本にお住まいの皆様には言うまでもなく察せられるかと思いますが、終戦の日ですね。
1945年は日本のみならず世界レベルで龍が大量に産まれた年だそうです。人類の歴史が始まって以降、最も沢山の龍が産まれた年がこの1945年とのことです。第二次世界大戦であらゆる国の人間も自然も傷つきました。どん底まで傷ついた世界に陽気を蘇らせるべく、世界の各地で沢山の龍が生み出されました。
この方と同い年の龍は黒鉄ちゃんの知人にもう一人いらっしゃいます。日頃お世話になっている、三条八幡宮龍神を勤めている紅龍様です。彼の誕生日は1945年8月1日。この日、新潟県では長岡大空襲が起こりました。
黒龍さんは護摩堂山、紅龍様は粟ヶ岳の生まれです。産まれた場所は違えど、彼らが産まれると同時に課された使命は同じでした。長岡大空襲で甚大な被害を被った長岡市の穢れを祓い、陽気を満たし、復興を支援することです。護摩堂山は田上町五泉市、粟ヶ岳は三条市加茂市の山ですが(現在の市域)、長岡市域の土地のキャパシティ限界まで龍を生み出しても足りなかったため、周辺地域からも長岡を助けるための龍が生み出されたのです。もちろん、長岡だけでなく自身が産まれた地域、更に言えば日本全体を癒すためでもあります。
彼ら二人は同じ目的の下に産まれて共に働いた親友同士です。生まれてすぐに彼らは、自分が産まれた土地と長岡を癒して活気をもたらす使命を与えられました。この使命は高度成長期を迎えた後まで果たし続けました。紅龍様は1978年(33歳)まで、黒龍さんは1980年(35歳)までこの任務に就いていました。
これまで共に歩いてきた二人でしたが、ここからは別々の生活を始めます。紅龍様は元々、立派な龍神になりたいという向上心をお持ちの方でした。そんな中、三条八幡宮の先代の龍神であった紅龍様から後継者にならないかと誘われました。以前の記事にも書きましたが、一つの土地を守る使命を成し遂げた龍神様は九頭龍大神様に招かれ、日本全土を守れる龍神になるため、戸隠神社もしくは十和田神社での修行に入ります。1978年、当時の龍神様は12年後・1990年に戸隠神社に修行に来るように命じられ、後継者を探していたのです。
紅龍様は先代様の申し出を熱意をもって快諾しました。しかし、その当時の力量のままでは神社を継ぐことはできません。そのため、故郷の粟ヶ岳の龍神夫妻様(黒曜ちゃんが修行に出た先と同じです)に弟子入りして12年間修業をしました。他の場所の修行でも継ぐことができるようになれたようですが、ご自身が己の力量に納得できるようになるため、土地の気の質が良く馴染み最も効率良く成長できる故郷での修行に入ったのです。そして1990年、修行を全うし、約束通り三条八幡宮、即ち三条市龍神を継承しました。以来30年以上その地を守護しています。
一方、護摩堂山の黒龍さんは、龍神として土地を守る役目を負うよりも、数多の事象を学び知識を蓄えながら自由に生きていきたいとお考えでした。ひとところに留まらず、様々な場所で知恵をもって他者の役に立ちたいとの志のもと旅をしていました。1980年、長岡や田上、村松など周辺地域に癒しと活気が満ちたのを見届けてから旅立ちました。彼が故郷と認識しているのは護摩堂山が跨る田上町と旧村松町ですが、癒しと活性化を担当していた地域はそれ以外に加茂市五泉市、旧小須戸町、旧新津市三条市(旧栄町、旧下田村含む)、見附市、旧中之島町、旧与板町、旧栃尾市、旧山古志村に及んだそうです。ちなみに紅龍様の担当地域は前述の地域から新津、小須戸が外れ、旧守門村、旧入広瀬村、旧広神村、旧湯之谷村福島県西会津町三島町、金山町、只見町、檜枝岐村群馬県水上町片品村を含みます。
黒龍さんは北海道から沖縄まで日本全土を巡り、中国、韓国、モンゴル、ロシア、フィリピン、タイ、ミャンマー、インド、ネパール、ブータンなど他国へも勉強に赴きました。学びの道半ばであるという自覚はありながら、故郷の若い霊的存在に学んだ知識を継承したいという考えが強くなり、2018年(73歳)に護摩堂山に帰還しました。その後は護摩堂山の精霊や妖怪たちに学んだ知識を伝えていました。
2021年2月13日のことです。現在護摩堂山を守護しており山の主でもある銀龍様は、九頭龍大神様から戸隠神社への召集を受けました。旅立つべく指定された日付はきっかり5年後、2026年2月13日です。12年猶予があった三条八幡宮の代替わりに比べると短いですが、これは後継者の確保の目途などを考慮して、九頭龍大神様が1年後~12年後の範囲で(何年後であっても日付は最初に宣告を受けた日付と同じになります)指定しているためです。そして、銀龍様はこの黒龍さんを護摩堂山の龍神の後継者として指名しました。護摩堂山生まれの龍は他にもいましたが、彼より年長の龍は既に山から旅立ち他の役目についており、彼より若い龍は龍神を引き継ぐには力不足でした。
正直な気持ちを言うと、自由に学び他者に教える生活を続けていたい思いはあるようですが、山を守る龍神になったら旅には出られなくなるものの学ぶことは続けられるという気付きと、自分がやらなければ山が荒廃してしまうという責任感から、納得して後継者となる事を引き受けました。五年後に龍神を引き継げる力を身に着けるために、きちんと修行を経験しなければならなくなりました。修行としての質と彼自身のやりたいことが噛み合うという理由から、夏至弥彦神社にて生み出される小龍の教育係を担うことに決まったのです。実際は赤ちゃんが産まれる少し前から弥彦神社でお勤めしていましたが、元々夏至に赤ちゃんを生み出すことは決定していたので、最初から教育係になるために弥彦神社に入っていたのには変わりないそうです。
黒龍さんは今後、2026年2月12日まで弥彦神社に留まって赤ちゃんたちの教育や弥彦神社の守護を続けます。そして2月13日、現在の龍神である銀龍様と交代して護摩堂山の龍神の座につきます。今からお別れの日を思うと悲しくて仕方がなくなってしまうようです。
護摩堂山には黒龍を銀龍に変化させる条件が整っているらしく、絶対とは言えないものの、龍神を続けるうちに彼も銀龍に変化する可能性があるそうです。条件と言うのは『霊的生命体を生み出す地属性の力が良質で豊かであること』だそうです。この『地属性』の部分が仮に『火属性』なら紅龍を銀龍に変え、『水属性』なら青龍を銀龍に変え……という風に働くそうです。なお、今の銀龍様は兼任していますが、護摩堂山の主の座は龍神の座とは別個に存在するものであり、それは別の霊的存在が引き継ぎます。比較的若い土の精霊であるカモシカの男性(生身のカモシカ護摩堂山にはいませんが、動物型の霊的存在の分布は生身の生物の分布と必ずしも一致しません。とはいえ重なる場合は多いです)が内定しているそうです。
以上の理由から、赤ちゃんたちの教育係としての責任者はこの黒龍さんの方であり、黒鉄ちゃんは一時的に補佐に入っている立場のようです。赤ちゃんたちが十分育ったら、黒鉄ちゃんは弥彦神社を離れて次の道に進みます。
1945年に龍が大量に産まれたと書きましたが、要はそういった悲劇・天災があると、世界の陽気を補充し波動を上げるために龍の誕生が増えるといえます。新潟での事例を挙げると、1964年は新潟地震の復興支援のために沢山の龍が産まれたそうです。海辺に被害をもたらした地震なので、この時産まれた龍は水辺の街を癒すことができる青龍が多かったそうです。この時産まれた青龍の一人が、現在白山神社において仕える龍たちのリーダーを務めています。ここで仕えている龍たちは龍神を目指している若い龍ばかりなので、57歳でも最年長なのだそうです。

五頭山の透明龍さんは1871年生まれの150歳ですが、1871年廃藩置県など、日本の在り方を大きく変える時代のうねりの只中にあった年です。黒船来航、戊辰戦争、種々の改革に代表される幕末・明治維新の時期は新しい時代の幕開けである一方で失われた・傷ついた命も多く、それを埋め合わせるために龍が多く生まれた時期でした。

黒鉄ちゃんのキャリアプラン

 

黒鉄ちゃんも今後のキャリアについて考えています。当面は赤ちゃんたちの教育に全力を注ぎますが、そこから卒業したらしばらく私の側で休んだ後、次なる修行に出ると決めています。まずは辛い時に助けてくれ、そうでなくても日常的に見守ってくださっている三条八幡宮に修行に出たいそうです。最初は数年の修行が必要と考えていたそうですが、現在どんどんと経験を積んでいるため、数か月で三条八幡宮での修行は終了できるのではないかの見込みだそうです。
その後は護摩堂山の銀龍様のもとでの修行です。タイムリミットは五年弱ですが、この銀龍様は温かく面白い方で黒鉄ちゃんも大好きなので、是非とも彼の下で修行したいという思いを強く持っているようです。今の計画なら龍神様が交代する前にはここでの修行に入れるとの計算だそうです。なお、先程から話に出ている黒龍さんからは今も十分に学べているので、改めて弟子入りするのも何か違うという気持ちのようです。同時に、黒龍さん本人も謙遜して固辞しているのが大きいようです。護摩堂山でも数か月の修行を予定しています。
三つ目は秋葉神社です。秋葉神社に黒鉄ちゃんに教えを授けられるような経験豊富な龍神はいませんが、日頃お世話になっている烏天狗の秋彦様のもとで深く学びたい(今も日々学ばせてもらっていますが)と考えています。龍では教えることが難しい、烏天狗の技や知識を身に着けたいそうです。しかし一番の理由は、龍神の後継者であり、今も仲良くしている白龍ちゃんと共に修行し、生活したいという思いにあります。ここでも数か月の修行する見込みです。
その後は新潟市中央区にある新潟総鎮守、白山神社での修行を希望しています。こちらのご祭神である白山比咩大神(菊理媛大神)様は小龍ちゃん派遣事業にご協力いただいている神様であり、とても暖かい方であるので、黒鉄ちゃんもお仕えしたいという思いを持っています。そして、こちらの神社は新潟総鎮守の格に相応しく、多くの龍さんが仕えています。彼ら龍の先輩方と切磋琢磨できるというのも魅力です。
護摩堂山は黒龍と相性ばっちりの気を持つ山です。秋葉神社は山ではありますが風の力が優位、三条八幡宮は平地で火と金の力の土地であり、黒龍に最適とは言えませんが相性が悪いとまでは言えません。しかし、白山神社は山と相反する川と海のエネルギーの神社(どちらかと言えば川)であり、黒龍との相性はとても悪い部類です。しかし、だからこそ黒鉄ちゃんに足りていない水(川、海)の力を治める修行ができます。それは非常に実りのある経験となるのです。
向いていないが故、黒鉄ちゃんにとっては過酷な修行となるでしょう。なのでその前に合っている・あるいは相性が悪くない土地で充分に修行して地力をつけてからでないと耐えられないのです。また、修業期間も数年は必要となると考えています。その間、私と今のように話すことはできなくなりますが、折に触れて会いに行きたい(私が知覚できなくても、黒鉄ちゃんは行けば分かってくれるはずなので)と思っています。また、修行と修行の間、数か月は私の側でゆっくりするつもりだそうです。

白山比咩大神様にその希望を伝えたら、黒龍には石川県白山市白山にある白山比咩神社の方が合っているのではないかと勧められたそうですが、黒鉄ちゃんはそれでも水を治める力を身に着けるために新潟市中央区白山神社で修業したいと答えたとのことです。白山比咩大神様はそれなら歓迎すると仰ったそうでした。

その後はまだはっきりとした修行計画はないようですが、更なる修行は続けていきたいと考えているようです。そしていつか、五頭山の透明龍さんと一緒に旅に出たいという希望も持っています。黒鉄ちゃんは邪気祓いが得意分野かつ磨いていきたい能力なので、透明龍さんが神様方のメッセンジャーとして働く隣に立ち、行く先々で邪気祓いしていきたいという夢があるようです。

 

生まれながらに具体的な使命を帯びた龍も、生きる道を自由に選べる龍も、世界をより良くしていくために働く志は変わりません。その見えない働きに感謝しながら暮らしていきたいと思っています。