幻想生物相

龍の子供が見ている世界を聞き取り情報公開していくブログです。

新潟県阿賀野市 五頭山・瓢湖 笑う鳥たちの山と白鳥の湖

新潟県阿賀野市・阿賀町に跨る五頭山(あるいは五頭連峰)は野外活動施設があることなどから、阿賀野市のみならず周辺市町村で育つ子供たちが学校行事で度々お世話になるなど、身近に感じられる山です。

 

黒鉄ちゃんは2021年4月11日の夜・12日の夜に一人で五頭山並びに阿賀野市に冒険に行きました。きっかけは秋葉区秋葉神社烏天狗神様から良い山があると紹介されたことでした。

また、12日の昼にブログ主も同行して阿賀野市内の神社3か所に参拝しました。

 

五頭山の概要

 

五頭山が持つエネルギーの中でとりわけ際立っているものは、多い順に土、風、光でした。土の力は黒龍、風の力は白龍が好むものです。よってこの山に最も多く住んでいる龍は黒龍、次いで白龍。更に紅龍、緑龍と続きます。青龍は全く見かけませんでした。五頭山は龍が多く集う場所で、多い順に数えて4番目となっている緑龍であってもなかなか沢山暮らしているようです。緑龍に比べればぐっと少なくなりますが銀龍もそこそこいました。

龍以外の妖怪・幻獣では烏天狗・河童・朱雀・雷鳥(高山に生息する絶滅危惧種ではなく、サンダーバード)も多く住んでおり、不死鳥・雷獣も少数いました。

無論、山に住む動物の霊、あるいはそれらの姿をした精霊も無数にいました。

 

五頭山の特徴的な住人

 

五頭山龍神様は銀龍です。この龍神様は五頭山で生まれ育ちました。初めは黒龍として生まれましたが、いつの日にか銀龍へと変貌していたようです。基本種から変化した上位種であっても、生まれ持った性格が変化する訳ではありません。黒龍は厳しい印象を与える個体が多いようですが、この元黒龍の銀龍様は賑やかで親しみやすい性格のようでした。

また、山……というか自然の土地には『主』がいます。主は龍神が兼任している場合もあれば、龍神とは別の霊体が就いている場合もあります。五頭山の場合は後者で、大きな紅白のワシ(男性)が主となっていました。このワシ様は炎と光の精霊です。彼の補佐として木の葉のような緑色のフクロウ(男性)が仕えています。彼は風の精霊です。この主様と補佐役様は『愉快で快活なワシ様』『クールで真面目、澄ましたフクロウ様』のコンビなのですが、お二方がお話しされている様はもはや漫才なのだそうです。ボケのワシ様とツッコミのフクロウ様で、楽しい空気を醸成されているようなのです。更に言うなら銀龍様もこのお二方に加わり、お笑いトリオとなっている場合も多々あるそうでした。

五頭山には透明龍さんも住んでいました。冒険の主体である黒鉄ちゃんはここで初めて彼と出会いましたが、彼の前に私と同居した黒曜ちゃんは2月11日に弥彦神社で彼と遭遇していました。この透明龍さんは若い男性で、特定の土地に所属して活動しているのではなく、担当エリア(東北・信越。ただし西はフォッサマグナまで)のあちこちを巡って神様・天界と地上のメッセンジャーをしているそうです。しかし居住地、帰る場所は五頭山とのことでした。穏やかで優しい人柄だそうで、黒鉄ちゃんは彼とすっかり仲良くなり、その後頻繁にお話しし、時には一緒に行動したりする仲になったのでした。なお、この透明龍さんも元黒龍です。まだ龍神ではないようです。

珍しい種族として、白い猿天狗とでも呼べる存在の男性がいました。黒鉄ちゃんは過去に同じ種族の女性(彼女も白い毛並みです)に三条市中山神社で遭遇しています。そしてこの猿天狗のお二方は夫婦なのだそうです。夫婦共同で中山神社の祭神代理の地位に就いています。毎日どちらか片方が三条市中山神社に出勤し、もう片方は五頭山で待機しています。揃って五頭山の出身です。中山神社に来ている方に黒鉄ちゃんは頻繁に会いに行っているようです。

他の天狗系種族として、茶色い狼天狗五頭山に一人いたそうですが、この方は見かけたのみでお話ししなかったため詳細は分からないそうです。

 

瓢湖の守護精霊

 

12日夜、五頭山を探索していた黒鉄ちゃんは鳥の霊三人組に話し掛けられました。

オオハクチョウの男性。オナガガモの男性。ヒドリガモの女性。

彼らはこの日の昼、私と共に瓢湖を見学した黒鉄ちゃんを目撃しており、その時の見慣れない黒龍が夜の五頭山にいたため声を掛けてみた……とのことでした。

瓢湖を訪れた際には黒鉄ちゃんは気付いていなかったそうですが、彼らは瓢湖の守護精霊であり、しっかり来訪者をチェックしていたのです。といっても警戒したためではなく、とても友好的な様子だったようです。

彼らは生粋の精霊ではなく、かつて瓢湖に生きていた生身の鳥でした。

この三人には共通点があります。ハクチョウ、カモは渡り鳥。北方で繁殖し、本州以南には越冬のために飛来します。彼らは翼を傷め、繁殖地に帰ることが叶わず、瓢湖で生涯を終えた個体なのです。

翼を傷めて飛べないため、湖から出て餌が豊富な場所を探しに行くこともできません。寒気に親しむ鳥である彼らに、新潟の夏はどんなに過酷だったでしょう。そんな環境で彼らが生き延びられたのは、地元住民や観光客が年中瓢湖の水鳥に餌を与えていたことが多分に関係しています。

生き永らえ、その先に寿命を迎えた彼らは、瓢湖の環境、餌を与えて見守ってくれた人間に感謝し、自ら瓢湖の生命を守る守護精霊となったのです。三人とも生きた時代は異なりますが、その志は同じでした。

肉体の枷がなくなったため、彼らは再び飛ぶことができるようになりました。しかし、瓢湖の守護精霊としての誓いを立てた以上、もはや瓢湖から遠く離れることは叶いません。破棄できない誓いを立てたがために、彼らは今度こそ故郷に帰る術を失ってしてしまったのです。

しかし、彼らは後悔していません。故郷(ハクチョウさんはロシア、二人のカモさんは北海道)を懐かしく思う気持ちは尽きませんが、その思い出は彼らに活力を与えています。これからもずっとずっと、瓢湖に生きる命、訪れる命を守っていくのでしょう。自らがかつて守ってもらったように。

なお、彼らが守護精霊となるまで、瓢湖に一般の精霊はいても『守護者』と呼べる存在はいなかったようです。彼らは日中は瓢湖で過ごし、夜は五頭山で休むことで力を充填しています。この二か所にしか行けない訳ではなく、阿賀野市街で活動することなども可能ではあるようですが、たいてい瓢湖五頭山のどちらかにいます。三人は同格でありリーダーはいません。生きた鳥たちとは交流できないそうです。

 

阿賀野市の神社訪問

 

12日昼、私と黒鉄ちゃんは阿賀野市の神社3ヶ所を訪問しました。

旦飯野神社阿賀野市(旧笹神村)の神社で、祭神である誉田別命様がいらっしゃいました。親しみやすいお方で、前日の夜に黒鉄ちゃんが一人で訪問した際は沢山お話できたそうですが、昼の参拝時は大勢の参拝者方の対応に忙しく、あまり交流できなかったとのことです。また、遣いの白狐さんが二人いました。ここの狛犬は撫でて良いことになっているのですが、狐さんたちは撫でた人間に祝福を与えるための仕事として狛犬に重なって存在していました。

水原八幡宮瓢湖の目の前にある神社です。祭神は旦飯野神社と同じ誉田別命様ですが、代理の神様として水原代官所に勤めていたお代官様(氏名不詳)がいらっしゃいました。優しい方で、生きていた当時のこと、そこから現代に至るまでの地域のお話を聞いたそうです。

安田八幡宮阿賀野市(旧安田町)の神社で、これまた祭神は誉田別命様ですが、代理の神様としてかつてこの地で神職をされていた方がいらっしゃいました。訪問時、こちらの神様は忙しく仕事をしていらしたので挨拶しかできなかったようでした。

なお、水原八幡宮・安田八幡宮は代理の神様方を通じてきちんと誉別田命様と繋がっており、祈りも届けられます。